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乳幼児のアトピーを治したい!と情報がない状態で試行錯誤していたとき

長男の乳児湿疹はとてもひどくて全身アワオコシ状態になり、生後2か月にもなるころにはアトピーと診断されました。
その長男ももう23歳になり社会人になっているので、思い起こせば20年以上前の出来事でした。

当時はまだインターネットがほとんど普及しておらず、家庭にようやくパソコンが普及し始めたころ。
情報と言えば本や雑誌、TVなどしかなく、わからないことの方が多くあり、病院から提示される情報は少なすぎる上に、自分自身に全くと言っていいほど知識がなかったため、良くしようと一生懸命に取り組んだがためにかえって難治化させてしまったように思います。

当時は本当に手探りだった

何しろ昔すぎて、アトピーがどういうものか知っている人も少なく、周りにアトピーの人も少なく、成人アトピーで難治化している人がとんでもなくひどい状態になっているらしいことだけは様々に報道され始めており、早期に治したいという気持ちでいっぱいでした。

現在は治療方法も薬も進化してきており、遺伝子レベルまで研究がすすめられていて、情報もたくさん見られますが、インターネット上には怪しい情報もあふれかえっていて、「アトピーに劇的効果!〇〇が効く!」という宣伝はもはやありふれすぎて私の視界には入らないほどになりました。

毎日のように病院通い

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どんな治療法だったのか全く記憶にないのですが、毎日のように病院に通い、効くらしいという治療法を受けていました。
病院に通いつめているため、水疱瘡やおたふくかぜなども予防接種を受ける前に病院でもらいました。

卵と牛乳の完全除去の指示が出ていて、マイコテ・マイ鉄板・マイタコ焼き器が当たり前の関西出身の夫婦だったので、私は耐えられるものの夫がお好み焼きもタコ焼きも食べられない毎日に耐えられず、美食家でもあったので、鶏肉や牛肉の代替で作った料理が気に入らず怒り出し、食事時にはいつもぎすぎすした空気が流れていました。

何をやってもまた繰り返しステロイドが必要になる

ステロイド外用剤を塗っていると、きれいになります。見た目ではアトピーとはわからない状態に持っていけました。
しかし、またぞろかゆくなります。掻いてしまい悪化するのでまたステロイドを塗ります。その繰り返しでした。

ステロイドを塗る間隔が長くなることもなく、ステロイドを塗る範囲が徐々に狭くなってくることのなく、延々繰り返すばかりです。
小康状態を保っているけれど「全く治っていない」という印象を持ちました。

当時、アトピーを治すには「第一次成長期の5歳まで」と、「思春期に差し掛かるころの10代」の2つが大きなチャンスで、その機会を逃してしまうと治らないといわれていました。
病院でも言われ、周りからも言われ、焦る気持ちを助長されたように思います。

長男と次男の二人のアトピー児を育てた今、どう思うかというと、「嘘っぱちのたわごとだ、ほっといてくれと言い返せ」と、当時の私にアドバイスしたいと思っています。

当時、3歳まで医療費が補助されて無料でした。3歳を過ぎるとアトピーの治療は息が長いので、高額治療になってきます。
3歳までにある程度メドがたっていないと5歳までに治ることは考えられないので、無料のうちの3歳までにあらゆる治療を受けさせたいと思っていました。

当時の私には、これらの無理や焦りが子供にとても負担になっていることを考えたことがありませんでした。
毎日毎日行くのは病院ばかり。子どもにとっても楽しい場所ではありません。おもちゃがある子供クリニックと言えど、毎日行けば飽き飽きです。

3才になるころ、どうしてこんなに治らないのか、悩みが深まる一方でした。
口コミで得た情報をもとに、あれこれアヤシイ治療にも出かけ、雑誌に載っている変な保湿剤も大量購入し、あれこれあれこれ試してみても、全くよくなりません。ステロイドは相変わらず切れないし、かゆみも深まるばかりです。

ああもうすぐ医療費無料も切れるなあと思った頃、長男が「俺はもう病院行かない!」と叫びました。病院まで連れて行っても車から降りなくなり、てこでも動きません。
薬のストックは山ほどあるし、どんなに通ってもちっともよくならない。子どもにもこんなに負担をかけていたのかと、今さらながらに反省しました。

長男の体がパンクした

長男が3才半になったころ、40℃の熱が下がらなくなりました。原因不明なので「不明熱」と診断され、市民病院に入院しました。
24時間点滴を続けること3日くらいで、ようやく熱が下がりました。退院後後1週間ほどしたとき、長男の体がパンクしました。

全身を掻きむしり、少しでも目を離すと血だるまになって転がっています。夜にものすごくかきむしるので、夫と2交代制で寝ないで見ていました。

長きにわたる睡眠不足で会話がどんどんブラックになってきました。このころの記憶はほとんどありません。人間辛すぎると記憶が飛ぶようです。
長男は通りすがりの人が振り返るほどひどい状態になりました。

本当にズタボロにひどい状態は1年くらい続いたのではないかと思います。
だんだんと落ち着いてきたものの、23歳になった現在もアトピーで長男は苦しんでいます。

長男の体がパンクするまで、湿疹を出なくしたいと思っていましたが、卵牛乳ダニ以外に湿疹が出る原因をしらみつぶしに探すことをしたことがないまま、唯々諾々と病院に提示された治療を続けていたのみの受け身の態度が根本原因を見つけられなくしていたと思います。

一番の悪化の原因は私の「無知」であると今も思っています。

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