アトピーのための洗剤の選び方

何気なく使用している洗剤などには化学物質がたくさん含まれています。

これらが皮膚を通して、体内に侵入し、蓄積していくことで、アトピーが悪化する可能性があります。

洗剤でアトピーが悪化する原因

アトピーは、衣類の摩擦や刺激によって痒みが増したり悪化することがあります。

そのため、なるべく刺激の少ない肌の優しい素材の下着や衣類を選ぶ必要がありますが、何も考えずに洗濯用の洗剤を使っていると悪化することがあります。

合成洗剤には、合成界面活性剤が主成分になっています。

合成界面活性剤は、浸透力が強く、皮膚などを通じて体内に侵入し、残留することで、肌のバリア機能を低下させるなどの影響があらわれます。

これにより、湿疹がひどくなったり、痒みが増して悪化していきます。

選ぶ際のポイント

現在合成洗剤を使用している場合には、合成界面活性剤不使用の洗濯石鹸に切り替えてみることです。

粉石鹸は純石鹸に補助剤として炭酸塩や珪酸塩を添加したものです。

首周りに小さな水疱を伴った湿疹ができている人や皮膚が割れて中々治らない人は、粉石鹸に切り替えることで効果があらわれる可能性があります。

ただし、自然派や低刺激性などのキャッチフレーズが書いてあっても成分表示に純石けん分、脂肪酸ナトリウム、炭酸塩以外が記入されている場合には、合成洗剤である場合があるため、成分表をしっかりと確認してから選ぶようにします。

粉石鹸に慣れるまでは、においや洗いあがりが気になることがあります。

においや溶けの悪さは、商品によっても違いがあるため、いくつかの種類を試してみることです。

また、溶けにくい場合には、先に洗面器などを使って溶かしてから柄用にすることです。

粉石鹸には、蛍光増白剤が含まれていないため、洗いあがりは汚く感じることがありますが、汚れや脂は分解されています。

汚れが落ちにくいものは、浸け置き洗いや部分的にもみ洗いをするなど工夫することです。

洗濯機にも気をつけよう

洗濯する際には、洗濯機にも注意することです。

洗濯機は、使ったまま放置していると洗濯槽の中にカビが生えてしまいます。

このカビが原因で、アトピーの症状が出てきてしまうこともあるため、定期的に洗濯槽の手入れを行う必要があります。

洗濯槽を洗う際には、洗濯機に50度くらいのお湯をたっぷりと溜め、酸素系漂白剤を500ｇから1ｋｇ入れます。

洗いだけのコースを選び、5分程度撹拌を2回から3回程度繰り返し、一晩置き、もう一度洗いだけを行います。

その後、排水から脱水まで行い、再度綺麗な水を入れてから通常の洗濯コースを一通り行います。