手にできる湿疹の原因と対処法

手にできる湿疹はいくつか種類がありますが、その中でも特に毎日水仕事をする人に出来やすい手湿疹があります。

主婦湿疹とも言われ、水を多く使用する主婦、美容師などにみられ、乾燥する時期だけではなく、この湿疹は通年で症状がみられることが少なくありません。

原因について

皮膚は毛包と汗腺があり、毛包には皮脂腺があり皮脂が分泌されます。

皮脂は皮膚を刺激や乾燥から守る役割があり、皮脂、脂質、汗腺からの汗が混ざって保湿クリームのようになり肌を刺激などから守っています。

洗剤や石鹸、水、お湯などを頻繁に使用した仕事の場合、皮脂や角質が落ちてしまい、皮膚を保護する機能が弱まって刺激物が侵入しやすい状態になります。

これが原因で、一次刺激性接触皮膚炎のひとつで、アレルギー体質の場合は生じやすく、原因となる仕事を中止しなければ治りにくいです。

症状について

症状は、乾燥型と湿潤型があり、乾燥型は皮膚がカサカサして酷くなるとひび割れが生じます。

親指、人差し指、中指ななどよく使う指先から症状があらわれます。

湿潤型は小さな発疹や水ぶくれができます。

指の腹などから発症することが多く、甲にも症状があらわれることもあります。

治療と対処法

治療は、乾燥型か湿潤型によって異なります。

乾燥型は保湿剤による治療で、薬局などで保湿剤の扱いはありますが、刺激物が入っていないワセリンや、尿素が配合されているものなどを症状に合わせて使用します。

湿潤型は、症状が強い場合は、市販のステロイド外用剤を使用します。

乾燥型と湿潤型が混在している場合があるため、その場合は保湿剤を塗り、炎症がある部分のみステロイド外用剤を塗ります。

保湿剤は１日に何度塗っても問題はないため、水仕事の度に塗って保湿します。

ステロイド外用薬は１日２回、朝と入浴後に塗ります。

予防するための対処法

主婦湿疹を予防するための対処法は、水仕事はゴム手袋などを使用しますが、ゴムの刺激を避けるために木綿の手袋をしてからゴム手袋をつけます。

お湯を使用する場合は、体温よりも温めの温度で、食器を洗う前に、要らない布などで汚れを拭き取り、少量の洗剤を入れたお湯に３０分程度浸けて、油汚れを浮かしてから洗います。

洗濯物を干したり掃除をする場合でも木綿の手袋を着用して刺激から肌を守ります。

またシャンプーなども低刺激のタイプを使用することも良いことです。

薬での治療や対処法などで湿疹が治っても、原因でもある刺激や乾燥を減らさないと再発してしまいます。

皮膚を保護する習慣を身につけて炎症が始まったら早めに治療を心がけることも必要です。