2017.06.26
極端すぎじゃない?【脱保湿:保湿剤をやめるとアトピーは治る?】
「脱保湿」という言葉は、最近の言葉のように思われるかもしれませんが、意外にも古いように思います。
むやみに保湿にこだわってばかりいると、肌自体のいい状態に持っていこうとする力が失われ、例えば保湿が過剰の場合、保湿しないといい状態を保てない状態になってしまうといいます。
アトピーの人は肌荒れを防ぐために、保湿剤が欠かせません。保湿剤に過剰に頼っている状態なので、この際保湿剤をやめる「脱保湿」をやると肌の状態がはじめは悪くなるかもしれませんが、だんだんと肌の持つ再生力が発揮され始め、やがていい状態になれますよ、という考え方が「脱保湿」です。
はじめは悪くなる・・・にも限度が
人は肌荒れがあると、何かを塗りたくなる生き物なのだと思います。
たとえ薬効成分がまるでない普通の保湿剤であっても、ないよりはましだと思います。
アトピーの肌荒れは、体の中からかゆみが沸き上がってきて、掻かずにいられないためできてしまう部分も多いのではないかと思います。えぐれてしまったり、血が噴き出し、ひどいジュクジュクの状態になってしまうことがあります。
そんな場所に保湿剤を塗ってももちろん無駄かもしれません。それよりもまず、消毒をして細菌感染を防ごうとする方が大事であり、脱保湿以前の場所です。
そんなひどいアトピックスキンの場所でも、ある程度治ってくるとカサカサになってます。そうなるとステロイドか保湿剤を塗りたくなるから、ここで「脱保湿」をやるのは根性もいりそうです。
ひどくなってもよくなるよ、悪いものを出し切ったら、という人も多いのですが、それは私が毒の塊だといいたいのか??と反論もしたくなります。
治りかけのカサカサの部分は、肌に潤いがないのでバリアがない状態と同じだと思います。そこに花粉がつけばもちろんかゆいし、肌触りに問題がある衣類はつらくなります。
そんな部分に、治す目的でステロイドを塗ると効果的でしょうし、基剤のワセリンが肌にベールをつけてくれるので、願ったりかなったりだと思います。
薬効成分がない保湿剤であっても、やはり肌にベールをつけてくれるので、効果がない、塗るだけ無駄、塗るからかえって悪くなるというのはあてはまらないように思います。
はじめ悪くならないといけないものなのか疑問
そもそも、悪くなるまで、かゆくて身もだえするのに何も塗らずに我慢すれば治るというのは、当たり前のことなのでしょうか。
過剰に塗っているというのなら、徐々に少なくしていずれいらないようにしてもいいように思います。
例えば、先ほどの治りかけのカサカサですが、ほぼ治ったところまで行くと、時々保湿剤を塗るのを忘れたりします。
あ~わすれた~と思うのですが、本当に状態がましになっていると、「ま、いいか?」と放置して、それで結局かゆくなってしまうこともありますが、たいていはなんともないので、次にまた塗ればいいや程度に思っているうちに気が付いたら塗らなくなっています。
本当の「脱保湿」というのは、無理やりやめるのではなく、「気が付いたらやめていた」という形でいいのではないでしょうか。
麻薬とかたばことか、習慣性・中毒性のあることでもないので、なんともないところにせっせと塗り続けるのは非常にむずかしく、不要になってくれば無理やりやめなくても自然にやめられます。
正確なところ、やめるんじゃなくてやめていた?
脱保湿は、保湿剤をやめようとしてできることではなく、アトピーの状態が改善されたときに、自然に「あれ、そういえば使ってないわ」になるものだと思います。
「結果としてやめていた」というのが無理のない、脱保湿なのだと思います。
アレルギー体質からくるアトピーなので、ストレスや外的要因が来ればまたぞろどこかに現れます。
体質が治るというのも変なことなので、アトピーは治すんじゃなくて、いい状態を維持して、アトピーが出てこないよう気をつければいいのだと思います。
「脱保湿する!」と言って急に何もかもやめると肌の状態が著しく悪くなるので、出し切る前にストレスが過剰にかかって悪化の一途をたどってしまいます。
アトピーだって、無理ない生活を営もうとするのが一番なのではないかと思います。
無理やりの脱保湿は悪化するだけ
無理やり脱保湿しようとすると、無理やりステロイドをやめようと急にやめるのと変わらないひどい状態が一気に現れることがあります。
その状態でも我慢していれば、いずれは肌の状態がよくなりアトピーでなくなるという人もいますが、そんな無理やりなことをしなくても、そもそも悪くなる原因をうまく見つけ出せれば、だんだん湿疹も収まってくるので、その間保湿剤なりステロイドなりで肌の状態をよりよくなるよう維持していくうちに、気が付いたら何も塗っていないなあ、という状態が来るので、そこで脱保湿しているのに気が付いた、というのが一番のやり方だと思います。
幼少時からずっとアトピーで苦しんでいる人は、原因を見つけ出すのは非常に困難であり、我が家の長男も見つけられずにいますが、無理やり保湿剤をやめたりステロイドを急にやめても肌は良くなったことはありません。
むしろ、あの手この手で肌の状態をよくなるよう維持するように努めたほうが、日常生活でも過ごしやすく、日常必要とする保湿剤やステロイドの量が格段に減ります。
食事の栄養バランスの崩れを治すとか、衣類の素材を変えてみる、洗濯洗剤を変えてみる、シャンプーリンス・ボディソープをかえてみると言った、些細な努力こそが必要であって、毒を出し切れば治るというのは、まやかしだと思います。
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