2016.08.25
「アトピー」「アトピーを治す」の定義は難しい
「アトピーはどういう病気か」と聞かれると、個人差が多いので、説明が難しいといつも思います。また、症状の個人差だけでなく、個々人にとって、常時悪いとは限らず、状態に波があり、アレルギーを起こしやすいものについても、体調によって、量によって、大丈夫のときもあれば、そうでないときもあるため、説明も難しくなってきます。
花粉症について考えてみる
アトピーもアレルギーのなせる業なので、同じアレルギーのなせる業である花粉症から説明するとわかりやすいのかもしれません。
花粉の季節、花粉症が発症するかどうかは、その年の花粉の量でも違います。
また、調子がいい悪いは、自分の体調と花粉の飛散量、つまりアレルゲンをどれくらい摂取したかによっても波があります。
花粉の季節が終わると、花粉症が終息し、鼻水や目のかゆみなどなかったかのようになくなります。症状がなくなったのですが、花粉症は治ったのでしょうか。翌年また花粉の季節になればたいていの人は発病します。
花粉が飛んでいない間は治ったのではなく、症状が表に出ていないだけです。
花粉症から考えるアトピー
花粉症をアトピーに置き換えてみましょう。
アレルゲンを取らないようにすることで症状が収まりますが、それはアトピーが治ったといえるのでしょうか。アレルゲンがない間は状態はよくなりますが、またそれに触れる機会があれば状態は悪くなります。
また、アトピーも体調やアレルゲンの量や質によって、状態が変化するときとしないときがあります。個人差もあり、コンスタントに悪いわけではない点も花粉症から考えるとわかりやすいかと思います。
花粉が目の周りにつくと、非常に痒くなります。
アトピーのかゆみは、あのかゆみと同じで、体の中から突き上げてくるようなかゆみです。
掻くのを我慢させるより、掻きたくなるようなかゆみが出る原因を探るのが一番重要になってきます。
「掻いちゃダメ」と言われるのが一番つらいといわれても仕方がないことだと思います。
アトピーは治すのではなくコントロールできるようになるように
アレルギーはものによっては起こりにくくなるけれど、アレルギー体質がなくなるわけではないので、アトピーでなくなる方法というのは難しいと思います。
ただ、よい状態を維持できる自分なりのコントロール法を見つけることは可能なので、「アトピーを治す」道を探すより、「アトピーをうまくコントロールする」方法を探すのがいい状態を維持する方法だと思います。
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