2016.06.29
好転反応【悪いものを出し切るために一時的に悪くなる】それほんと?
漢方治療や鍼灸院などでアトピー治療を行うと、一時的に悪くなることがあります。
そうなると、「体中の悪いものや、これまで使ってきたステロイドの体にたまっているものをすべて出し切るために一時的に悪くなったように見えるけれど、これは好転反応だから、いい印。もうちょっと我慢しなさい」と言われます。
体中の悪いものを出し切っているから浸出液が出る?
ときどき、無農薬や有機栽培以外のものは食べないようにしているという人がいます。
そういう人が、良く言う「体の中の毒素を出す必要がある」について、いつも思うのは、「毒素って何?」ということです。
体にある程度悪いものはたまることはあるでしょう。
体にとって、必要ないものは排泄物に含まれてある程度までは排出するのでしょうが、しきれないものもあるでしょう。
そういったものが、年齢とともに蓄積していくのか、どんどん入れ替わるのか、私は知りませんが、アトピーが悪化して出る浸出液、顔の腫れは、毒素を排出しているからでしょうか?
炎症を抑えるためにリンパ液が出たり、アレルギーを起こして顔が腫れ、そこを掻いてさらに細菌感染し腫れると思っていますが、それは「毒素」の仕業でしょうか。
疑わしいというよりも、便利な悪役だと思います。
よくなる前には悪くなる?
そんな図式があるのでしょうか。
確かに、傷口にかさぶたができ、治る前は痒くなったりして、それから治りますが、痒くなるのは好転反応の一つと言っていいのでしょうか。
体が悪くなる原因を突き止めて、それを取り除き、それ以上悪くならないようにしたうえでスキンケアを続けていたら、いつの間にやら治っていた、すぐには治らないけれど、それでもいつか治っていた、という経験がありますが、劇悪化したから治るという経験はしたことがないし、見たこともありません。理論的にもおかしいと思います。
あってないから悪くなる
アトピーがよくならない、 もしくは、どんどん悪くなるのは、好転反応ではなくて、アレルギーの原因が突き止められていなくて、治療方法があっていなくて、悪化の原因になっているからだと思います。
「好転反応だから、我慢するしかない」というのは、ことアトピーに関してはおためごかしだと思います。皮膚の奥深くまで損傷しているから、すぐには治らないかもしれませんが、前より悪くなって、そうすればいつの間にか治るなんて、信じてはいけないと思います。
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