アトピーは面倒くさい病気、と言ってしまえるのは顔に出ていないから

アトピーの状態が本当に悪いとき、家から出たくないと思うことも多く、ひどい湿疹を人が見ているような気持になります。
傷が目立たないか、肌の荒れに注視されていないか、とても気になります。

実際問題として、それほど注目を集められるような人目を惹く何かを持っているわけでもないから、自意識過剰とわかっているものの、気になってしまいます。

アトピーは面倒くさい病気だと思う

アトピーは花粉やほこりなどの吸入抗原も気にしなくてはならないし、食べ物についても幼少期は食べられないものが多いうえ、大人になっても気を付けておかなければいけないといった制限もあります。

慢性病なので、病院通いも風邪ひきなどとは違って延々と何年も続き、切れない状態です。
長男が独立するまで、常々医療費控除は申請できました。病院通いのない期間が全くないからです。

病院も行ってすぐ見てもらえるとは限らず、待ち時間も長いため、拘束される時間は短くありません。
日常的には特別に変化があるとは限らず、診察が５分程度で終わってしまうことも多々あります。非常に面倒です。

つらさよりも面倒くささが強いのは

アトピーがつらいということよりも、面倒くさいと思う気持ちの方が強いのは、ひとえに小康状態を保っているからにほかなりません。

顔や手など、目立つ部分に湿疹がないと、外からでは見慣れた人でないとアトピーであるとは思われなくなります。
目立つ要因がまるでないので、人目を引くことが全くありません。

日常的にはあちこちかゆいし、掻きすぎると痛くなってしまうし、すっきりさわやかとはいいがたい状態ですが、外を歩いている分には問題なく過ごせます。
つらいと思う要因がないため、面倒くさいと思う方が強くなります。

顔はやはり気になる

先日、お風呂に入ろうとして鏡を見たとき、鼻の頭がまっかっかになっていました。クリスマスのトナカイもまっつあおの赤鼻です。
「こんな目立つところが急にアトピー！？」と青ざめました。

でも痛くもかゆくもないので、もしかしたらとよくよく見てみたら、特に赤い部分がぽつぽつとありました。
虫刺されかもしれないと、手元にあったムヒを塗ってお来ました。こころなしか、すっきりするような気がします。

翌日引いているのかどうか、引いていなければこれは病院に行った方がよいのではないかと恐る恐る鏡を見たら、８割きれいに色が引いていました。やはり虫刺されだったようです。
鼻の頭には神経があまり通っていないのか、かゆくなかったようですが、引いて本当に良かったと思いました。

今回はアトピーではなく早々に引きましたが、これが慢性的にはれ上がっていると、どこにも行きたくなくなってしまいます。
やはりアトピーが面倒くさいといえるのは、顔に出ていないからにすぎないと思いました。

顔は自分では見えないものの、とても気になります。
「これが私」と言えればいいことなのでしょうが、いくつになろうと男だろうと女だろうと、顔のコンディションには冷静ではいられないのだと思います。

首から上のコンディションはシャンプーなどにもよる

首から上のコンディションに大きくかかわってくるものの一つに、シャンプー・リンス、コンディショナー、整髪料などがかかわってくることがよくあります。
地肌に刺激が少ないシャンプーに変えたり、無添加せっけんに変えることでも、首から上の肌の状態を改善することがあります。

私は化粧をします。化粧品の大部分は昔に比べると随分と肌への刺激が少なくなってきたと思います。それでも化粧を落とさずにいると、すぐに肌にダメージを与えてしまいます。
化粧品よりも、クレンジングによるダメージの方が私には強く、クレンジングを無添加せっけんに変えてから、顔がダメージを受けることがなくなってきました。

お風呂で、手で泡立てた石鹸の泡で二回洗顔するだけですが、顔にトラブルが生じることはあまりなくなりました。
頭皮の、頭皮に優しいシャンプーに変えて随分と改善しましたが、さらに石鹸シャンプーに変えることで、髪がキシキシしようとも地肌はトラブルがほとんどなくなりました。

地肌の調子が良いと、めったに使わない整髪料をたまたまつけても問題が起こりません。
たまにシャンプーを使っても、トラブルになりにくくなります。

顔のトラブルはとてもつらいものです。少しでも加わる刺激を減らすことで、良い状態をできる限り長く保てたら気持ちよく過ごせるのではないかと思います。
もちろん、激しいアレルギーを起こすと、顔や耳などがはれ上がってしまうことがあります。このときは、シャンプーに何を使おうと、石鹸で顔を洗おうと、荒れたままです。

少しでも腫れが早く引くように、スキンケアにより気を付けるしかないのですが、このつらい期間をより短くするためにも、肌への刺激を最小限に抑える工夫が役立つのではないかと思います。

アトピーは簡単に完治する病気ではありません。
つらいと思わずに済ませるには、外に出ている肌部分への刺激をできるだけ減らして、良い状態にある期間を長く持たせるしかないのだと思います。
つらいことより、面倒だと思える状態を維持していきたいし、アトピーに悩む人、誰もが、その状態が長く続くといいと思います。