鍼灸院に行ってみた「アトピーも治せます！」　【治らなかった鍼灸院】

生後間もないころから小児科に通い続けても、良くなったのかそうでないのか、全くわからないままステロイドの塗り薬でだましだまし対応を
続けてくると、なんとかしたいと思って目についてしまうのが民間療法。漢方薬局で悪化したことがあるのにもかかわらず、性懲りもなく鍼灸院の門戸を叩いてみました。

鍼灸院に行ってみようと思ったわけ

そもそも鍼灸院に行ってみようと思ったきっかけは、若気の至りの24歳の時、高い飛び込み台からプールに飛び込み、気持よかったのに水から上がった時に立ち上がれないほど腰が痛くなったことが原因でした。
病院に長くかかったけれど良くならなかった私。
日常生活は送れていたものの背筋運動とかすると、ぎくっとなって動けなくなることも。
そんな時、仕事場で通りがかった見知らぬおじさんがマッサージのサイドビジネスをされていたらしく、「あんた、コリが酷いね」といきなり首やら肩やらもみだし、最終的に首根っこをボキボキっと言わせてくれ、「これで一月は楽だよ」と言われました。

そして、本当に一月くらい、楽でした。
「東洋の神秘、すげーじゃん！」と思った当時の私。
その後そのおじさまは二度と私の近くに現れず、連絡先を聞いてなかったばかりに訪ねて行く事もできず、「おじさーん、カムバーック！」と言いたかった私。
そんな経験があったから、息子のアトピーがすっきりしないので、この際東洋医学にかけるか〜という感じで近所の鍼灸院にいろいろ電話をかけてみて、アトピー治療をやっているか、聞いてみました。

アトピーがアレルギー体質のなせる技なのはわかっているけれど

アトピー治療をやっているかと聞いてみると、たいていの鍼灸院はちょっと自信なさげ。
当時まだアトピーが今ほど多くなかったので、なんだかけったいな、子供が血だらけボロボロになる皮膚病程度の認識しかなかったせいだと思います。
私としては、体質改善が可能か否か聞きたいのだけれど、多くは「治せるか治せないか」ととっていたように思います。
何件か電話してみて、「治せます。うちは実績があり、今も通っている方が複数見えますよ」という、思えばあまりに根拠の無いセリフに従ってとりあえず鍼灸院の門戸を叩いてみました。

一軒目：「紫外線治療を行う鍼灸院」　　やることも雰囲気も行ってみたらあやしかった

電話予約した手前、探して行った鍼灸院。外観から閑古鳥臭がします。「これがすごく効くんです！」と奥に連れて行かれて何やら機械をオン。
青白い光が出る端子を息子の体の関節のあちこちに当てていきました。そして、終わり。
針なし、整体なし、紫外線の出力をどういう理由でどういう強さに設定したのかもなし。
適当すぎる。

帰宅後、息子のお肌のあちこちが赤くなってきたけれど、これで体質が改善できるわけでなし、それくらいはおかしくなっている私でも判断できたので、殺菌は適当照射の紫外線でなくてもできるから、行くのをやめました。

二軒目：「経絡治療をやる鍼灸院」　　明るくて、清潔、ちゃんと学校行って卒業して、おじいちゃんたちにも人気

二軒目に行った鍼灸院は盲目の若い鍼灸師のやっていた鍼灸院。
礼儀正しくて、私の話を丁寧に聞いてくれて、息子の全身を金色の小さなコテのようなものでくまなくこするように施術。
施術前と施術後、何ら変化はなかったので、もう一度行った時にその旨話したところ、「ではもう少し強めの刺激を与えてみますね」と言いつつも、見た目は前回と変わらない、でも丁寧な施術。

施術直後、なんともなかったのですが、夜になり、長男が「寒い」と言い出しました。
当時夏の終わり。寒いはずもないのに、ぶるぶる震えています。
翌日も寒気が収まらず毛布を何枚もひっかぶってただひたすらブルブル震えています。
急ぎ鍼灸院に電話してみると、「治療が合わなかったのかもしれません。原因はわかりません」とのこと。
なんだかわからないまま、途方にくれました。

副腎皮質ホルモンの分泌が夜は少なくなるのでアトピーの人は夜あまり寝られない人が多いという話がなぜか頭をよぎり、まさかなと思いつつ息子の腕の関節のところのアトピーの部分にステロイドの塗布薬を塗りました。
30分もしないうちに、震えが止まりました。

二軒目の鍼灸師の腕は悪くないのだと思います。
何らかの加減がうまく行かなかったのではないかと思います。
でも、怖いので行くのをやめました。
鍼治療なんて嘘っぱちというわけではないけれど、合うところを探すのはとても難しいことを実感しました。