食物アレルギーがあるから【他人任せが怖い】でも子供は外食にあこがれる

子供に食物アレルギーがあると、その程度にもよりますが、自分が作ったもの以外のものを食べさせる時、非常に神経を使います。かまぼこ一つとっても。

味・見た目・値段より、原材料名の確認が忙しく、「まさか隠していないよね」と妙に疑い深い反面、賞味期限を見忘れることもあったりします。

卵牛乳などが食べられない

食物アレルギーがあるから卵牛乳が食べられないというと、豆乳は大丈夫、とか、バターはダメだろうけれどマーガリンなら大丈夫だろうと勝手に憶測されてしまいます。
完全除去や共通抗原性はあまり考慮されません。

加工食品の内容物によっては食べられないものがあるし、卵牛乳は使っていないけれど、「同じラインで製造されています」という但し書きがあるとダメな場合もあります。

子供が完全除去しているとき、例えば卵の完全除去中、うどん屋さんで「卵は使っていますか？」と聞いて、「使っていません」と言われたところで、大丈夫とは言えません。かまぼこに卵が入っていることがあるとか、揚げに卵殻カルシウムが添加されているとか、完全除去を知っていないと考えません。鶏肉が入っていても、卵は入っていません。

アトピー児の親とそうでない人の差は歴然とあります。
経験をした人でも、除去が解除され、長い間除去食から離れていると、細かなところを忘れてしまってわからなくなってきます。

食べられないから余計あこがれる

子供の除去食については自分以外信用できないと思っているのに、当の子供は外食や母親以外の人が作ったものにとてもあこがれを持っています。「あの人なら自分にも合うものをチチンプイと出してくれるに違いない」という変な思い込みがあります。

TVに出ているシェフなどに対する信頼が妙に厚く、苦労している親に対する評価がなぜか低い傾向にあります。
親にしてみても、何とかしてあげられなかったという負い目があるから、強く言えません。

大きくなってきたら、幸い我が家の子供たちは親を不当に下等評価していたことに気が付いてくれました。でも、小さい頃、「俺んちのごはん、まずいよ！」と大声で断言されたことがあります。自分の家のごはんは最低ランクだと思っていたとのちに告白していました。

TV画面で見るおいしそうな画像が余計な後ろ盾になっているのだと思います。
また、比較して食べることができないのが拍車をかけるのだと思います。

子供はいつまでも子供ではない

小さいころしっかりと食事に気を付けてあげると、味覚はそれなりに発達します。
除去食があっても変わりません。

自分自身を振り返ってみても、自分の家の食事はまずくないまでも中の下か中の中だと思っていました。実際はかなり手の込んだ料理を食べて大きくなっています。
しかも材料はすべて無農薬野菜。

ありがたみが全く分かっていない点では自分の子供と差がありません。
大きくなればわかってくるので、一過性のものだと思ってわかってくれる日を気長に待つしかないと思います。