田舎に住めばアトピーが治る？【きれいな空気は病を治す】それホント？

今住んでいるところが大都会とは申しませんが、私の実家は本当にど田舎です。
アトピー児を連れて帰省すると、近所のおばさんたちはこぞって彼らの皮膚症状を見てため息をつき、「ここにいる間にきれいな空気をすってればすぐによくなるよ！」と明るい声で、励ましてくれます。

両実家は格好の実験スペース。ど田舎VS大都会

大きな声ではいえませんが、私の実家の母は整理整頓が大の苦手。
それとともに絶対にできないのは断捨離。
犬も猫も飼っているし、窓からどんどん虫が入ってくるし、コバエもワンサカいます。
まさに超自然。

これに対して、夫の実家は高速道路が近くの頭上を通り、100ｍも行かないところに片側4車線の道路が走っています。まさに大都会です。でも、義父が超きれい好きで、義母もお掃除上手。チリひとつない清潔な家です。

両方の実家が奇しくも両極端の実験スペースになっています。
でも、その条件じゃ、田舎VS都会じゃなくて、不潔VS清潔じゃないの？と言われてしまいそうですね。

私の実家では多少乱雑な家の中でも、長男は平然としていました。
ところが、夫の実家に行くと、ものすごく清潔なのに、持参の空気清浄機の前を一歩も動こうとしません。にわかに息苦しいようです。

家の中の清潔度はダントツ夫の実家に軍配が上がっています。
納得できる説明といえば、排気ガスの濃度が比較的高い位置に夫の実家があることとしか考えられません。

ど田舎にはアトピーはいないのか？きれいな空気はアトピーを救う？

では、私の実家に住み続けていれば、息子はアトピーにならずにすんだのでしょうか。
少なくとも、大都会に住み続けているよりは自己管理はもっと容易だったと思います。でも、田舎にアトピーがいないわけではない以上、それはなんとも言いがたいと思います。

三男（16）が卵牛乳小麦粉が食べられなかった3歳頃、実家に帰っていて、家から近い普通のスーパーに出かけました。
私自身が子供の頃からある、古いスーパーです。それほど大規模店でもありません。

ひょいと冷凍肉のコーナーを覗いたら、「馬肉」の文字が目に飛び込んできました。長野に住む前だから、珍しい。その横には「鹿」、そして極めつけが「カエル肉」。食用蛙らしいでっかい足がまるでチキンの足のように鎮座ましましていました。

アトピー児の食材探しに余念がない毎日を過ごしていたけれど、カエル肉が普通に売っているのを見たのはそれが最初で最後です。ちなみに、そこは私の実家の近所。カエル肉を食べる習慣は見たことも聞いたこともありません。私が子どもの頃は、間違いなく売っていなかったと言い切れます。

鶏肉の代替食でカエル肉がおすすめされていますが、手に入らなかった私。
当時使っていた有機野菜の宅配の中にあるアレルギー疾患のある人用の特別扱いされている商品の中にも入ったことがなかった。でも、カエルが売っている。

もちろん、買う人がいるから売っている。
つまり、うちの息子のように重篤に当たるアレルギー体質の子どもが間違いなくこのど田舎近辺にも存在してることを意味しています。

綺麗な空気にある程度は救われるけれど、それだけでは不十分

昨今、実母が言うには実家の近辺でもアトピー自体はそう珍しいものではなくなってきたようです。清潔でも息苦しい都会よりは空気の良い田舎のほうが過ごしやすいようですが、それだけでは病は治せないかと思います。

どこに住むかより、子どもにリラックスできる空間を与えようとするのが一番重要なのだと思います。