春先の珍事。こどもの首が回らなくなる！？アトピーではありがち？

長男がまだ保育園の年少さんだった頃のことです。ようやく保育園になじんで元気に登園し始めた頃、ふと、窓の外を見たら、同級生のお友達が公園で遊んでいるのが見えました。
「俺も行きたい！行っていい？」と気もそぞろです。

春のうららかな天気の日でした。その前までは雨が降ったりやんだりで、あまり外遊びができなかったので、見えるところだしお友達も一緒だしと思い、行っていいよと言いました。
長男はとても喜んで転がるように駆け出していきました。

楽しく2時間ほど遊ぶ

ときどき窓から長男たちの姿を見ていると、本当に楽しそうなので、見ているこちらもほほえましく思いました。ブランコの下の土が少しそぎ取られているところにたまっている泥水で泥んこになって遊んでいます。
今日はアトピーの調子も悪くないし、細菌感染！？と騒ぐほどでないのも安心してみていられる要因の１つでした。帰ってきたらシャワーを浴びさせようと思いながら、楽しそうな様子を見ていました。

昼になり、おなかがすいたのか元気に帰ってきた長男にシャワーを浴びさせ、保湿剤を塗ってご飯を食べさせました。
「楽しかったあ」とニコニコしています。日曜日なのにお父さんが仕事でどこにも行けなかったので、ちょうどよい気晴らしになったかなと思いました。

異変は翌日に現れた

翌朝、長男は保育園に行く時間が近づいても起きてきませんでした。また寝坊助だわと思いながら起こしに行くと、長男は布団の上にペタンと座っていました。
なんだか動きが変です。動きが変というよりも、彫像のように固まっています。

嫌な予感がしました。長男は振り向かずに体ごと動かしながら、「お首が動かないの」と言いました。
首の皮膚がまるで薄皮のようで、引き連れたようになっていて、ところどころ切れて体液が噴き出していました。

こんな状態、見たことがありません。とても痛いようで、動かせないし、こんな時に保育園に行くと細菌感染も含めてとてもひどくなりそうです。
いつもと違うことをした、と言えば、昨日の外遊びしかありません。でも、帰ってきたとき何ともなかったのに、ちゃんとスキンケアもしたのに、どうしたことでしょうか。

首が治るまで1週間

包帯を巻くと、包帯が張り付いてしまいそうでまくこともできず、外に遊びに行くと細菌感染しそうで恐ろしく、本人が本当に辛そうでしんどそうなので見ているだけでつらい気持ちになりました。

じっとしているのが好きではない長男がじっとしています。
食事もあまり受け付けず、ぬるめのホットタオルをあてて皮膚を少し軟らかくして、ワセリンを塗るくらいしかケアの仕方も思いつかず、手をこまねいてみている状態でした。

おそらく花粉症の一種

当時はなんでそんなことになったのか全く分からなかったのですが、こののち、全く花粉症の症状が出ていないにもかかわらず、血液検査でスギ100以上をたたき出したことがありました。
花粉にとても弱くアレルギーを起こしやすいことが分かって、「あの時そういえば春だった！」ということから、あれはおそらく花粉症の一種だったのではないかと思っています。

念入りに洗い流すのが不十分だったり、春先にしっかり布団を干していたし、何より春先にしっかり外遊びしたし、いろんなカードが重なり合ったのだと思います。
あまりの出来事に、非常に落ち込んで、「子供だから借金もないのに首が回らない」という面白くも何ともないセリフが頭から消えませんでした。

花粉はつくづく怖いと思います。アレルギー体質には天敵と言えるかと思います。
天敵に負けない体を作ればいいのでしょうが、いまだに作れていないと思います。

幼稚園の首の長～い帽子

三男が保育園に入るころ、紫外線による害が叫ばれるようになり、外遊びのときに保育園や幼稚園でかぶる帽子に長いタレが付いたものが普及し始めました。紫外線が怖いとみんな言います。

こんな時、ふと長男の首が回らなくなった事件が思い起こされ、あの首の状態は花粉だけでなく、紫外線の害もプラスされていたのかもしれないなと思いました。
紫外線が防げる効果よりも、首元に花粉が付かない効果の方が嬉しいと私は思っていますが、そんなことを考えるのは、アレルギー体質の子どもを持つ親だからこそかもしれません。

あれから15年以上たちますが、長男の首があんな風に奇妙な状態になったことはありません。首がしっかり出るような服を着ないことや、外遊びが大して好きではないからかもしれません。
また、花粉症をしっかりと発症し、花粉の季節に外で長々遊ぶことなどないこともプラスに働いているのではないかと思います。

いずれにしても、皮膚が弱いからどうしても様々な症状を出してしまうのでしょう。
できればこの先、彼を含めて子どもの首が回らなくなるようなことにならないことを願ってやみません。