食物アレルギーは好き嫌いと同じじゃない【単に食べないのと違う食物アレルギーの症状】

食物アレルギーのある赤ちゃんの離乳食を開始したとき、抗原度表を見ながら抗原度の低い物から順に試して食べられるものを探しつつ増やしていきますが、体に合わないものもあります。

そういうものは「ダメなもの」「合わないもの」と言いますが、それは単に食べないものというわけではありません。

アレルギー児にも好き嫌いはある

食べられるものが限定されているアレルギー児であっても、好き嫌いはあります。
食べないものは即、体が受け付けないものとは限りません。食物アレルギーは好き嫌いとは別です。

アレルギー児が食べないときは、もちろん生理的に受け付けない、いかにもアレルギーを起こしそうだと体が警戒するものもあります。

その反面、食べられるものが限定されているにもかかわらず、食べたくない嫌いな味もあるのが事実です。

食物アレルギーを起こすってどういう状態？

「ダメなもの」「合わないもの」というのは、食べて具合が悪くなるものを主にさします。
おう吐、下痢、湿疹の悪化といった症状が出ますが、即時出るものばかりとは限りません。30分から1時間以上たってから症状が出る場合もあります。

単に好みで食べないのとちょっと違います。見分けにくい点もありますが、ダメなものというのはどんなにおなかがすいていても、量を食べ続けようとはしないという特徴もあります。

合わないものを食べると湿疹になりやすいので、慎重に見極めていく必要があります。
ですが必要以上に警戒していると、子どもに伝わってしまうので、食べたい気持ちをつみとらないよう気を付ける必要があります。

ダメなものは先送りする

合わなかった食べ物は先送りし、「もういいかな？」と思うときまで食べさせないようにします。
子どもの消化能力は、アトピーであってもなくても少しずつ向上していきます。今は食べられないからといって、将来的にも食べられないとは限りません。

子どもが合わなくて食べようとしないのか、単に好き嫌いなのか、はじめはわかりにくいのですが、いずれは見分けられるようになります。
食べられるものが少ないのに、好き嫌いは許さないとばかりに、好き嫌いが多い三男とは結構な攻防戦を繰り返しました。

何かを意図的に食べない暮らしをしていると栄養が偏りやすいので、嫌いだろうと何だろうと食べられるものは食べてほしいと思いますが、子どもにもその子なりの事情があってなかなかうまくいきません。
食育は、アレルギーがあってもなくても難しいと思います。