私が成人アトピーになった時【アトピーのかゆみがよくわかった】

ひょんな事がきっかけで、成人アトピーを30歳を過ぎてから発病した私ですが、きっかけはひょんな事でも、すぐには皮膚症状は治りませんでした。

もともと小さい頃から皮膚が弱く、かぶれたり蕁麻疹ができたりと、色んな皮膚病を歴任していましたが、アトピーだとは言われたことがありませんでした。

アトピー児の母が突然アトピーになる

昔はアトピーという言葉もなかったからアトピーと言われなかっただけではないかと思われそうですが、自分の子どものアトピーの症状をみてきていたので、アトピーがどういうものかよく知っていましたし、それから考えてみても、これまでの自分の皮膚病がアトピーだとは思えません。

息子を見てくれているお医者さんに「その年ではじめて発病するのは極めてまれです」と言われたので、ケースとしては明らかに珍しいのではないかと思います。ウイルス性疾患じゃあるまいし、うつるはずもない。

しかし、突然アトピーになると頭をもたげるのは、「やっぱりお母さんもあんな状態だから、子どもも悪いのね」と言われかねないのが非常にしゃくなことです。子どもが病気になると母親が悪いせいだと言われがちなのに、自分から実証するようなものです。

アトピーになって、掻かずにいられないワケを知る

突然成人アトピーになって、良かったと思ったこともあります。
それは、息子がなぜ血が出るまでかきむしるか身を持ってその理由がよくよくわかったことです。

花粉がついた衣類が肌に触れたらかゆいことも、ようやく実感できたし、子どもが化繊センサーが付いているかのように化繊を選り分ける理由もわかりました。

ダイレクトに、かゆいです。
体の奥から突き上げるような痒みが噴き出してくるかのようです。

実際問題として、血が出て痛みを感じた時、ようやく痒みが収まって、ほっとするというか、すっとするというか、やっと落ち着きます。「掻いちゃダメ！」なんて言葉、アトピーの痒みを知らないから言えたんだとしみじみ思いました。

アレルゲンがなくなると、下から突き上げてくる痒みの強度がどんどん弱まってきます。
どんどん、といっても、時間ごとじゃなくて、何日かしたら、です。

その前に掻き壊しているから、治りかけはかゆくなるし、腫れたりするとまた痒くなるので、完治までの道のりがどうしても遠くなります。

乳幼児の場合、アレルゲンがなにか察知できるまで下から突き上げてくるものが続くし、もともと皮膚が弱いし、複数の原因がからみ合って、いつまでも続いてしまうのだと思います。

上手にアレルギーと付き合っていこう

自分が発病したおかげで子どもの気持ちがよくわかっただけでなく、実害がどういうものか自分でも体感できたので、痒くなる原因があれば自分で気がつけるようになり、対策が立てやすくなりました。

痒みの元を近づけないのが一番だと、しみじみ思うとともに、悪くなってしまってからではいい状態まで持っていくのは大変なので、なるべくいい状態を維持できるよう、アトピーと上手に付き合っていかなければと思いました。