農薬は体に悪い？ヒトにはわからなくても害虫も野鳥も本能で知っている？

アトピーの症状の改善には、無農薬有機栽培の野菜を積極的に摂るのが望ましいといわれています。

無農薬有機栽培の野菜は、味が濃く、えぐみなどが少ないものが多くなっています。
裏を返せば、独特の味だと思っていた軽いえぐみは「農薬の作り出した味」なのではないかと思います。

ミカンが手に入らなかったとき

子どもたちがまだ小さかったころ、温州ミカンが大不作になり、スーパーでも購入しにくい年がありました。ひと箱の値段も1.5倍近くに跳ね上り、品薄状態です。

子どもがミカンが好きだったので、どうにかして手に入れようと苦心して、最後にもともと1.5倍近かった健康食品の店なら残っているかもしれないと思い、行ってみました。
すると、値段の跳ね上がった普通栽培のミカンとそう変わらない値段で無農薬ミカンが売っていて、箱で購入することもできました。

念願のミカンが家にやってきて子どもたちの大喜びでした。
私も安心しながら一つ食べましたが、ミカンが持っていると思っていた独特の薄いえぐみが感じられません。あのえぐみは農薬の味だったのかと今さらながらに気が付きました。

刈りいれ時のたんぼ

稲が黄色く色づいて刈りいれ時だなと思う頃、田んぼのそばを車で走っていて、一つの田んぼにだけ異常なくらい雀がいるのが見えました。
隣の田んぼにも同じような稲が並んでいるのに、雀はみな同じ田んぼに固執しています。

ふと疑問に思って、「あの田んぼだけ鳥だらけだね」と夫に言うと、「あそこだけ農薬撒いていないんだろう」と言われました。

鳥は野生の生き物なので、おいしいもの、自分に害のないものを本能的に知っているのかもしれません。
鳥すら近寄らない米ってどういうものなんだろうねと思うと、悲しくなってきます。

スーパーの有機野菜

実家で無農薬の野菜しか食べたことがない状態で育った私は、虫がいろんなところに潜んでいるのが大嫌いでした。
スーパーの有機野菜を見るとき、どうしてこんなにきれいなんだろうと思います。様々な努力を経て、害のない方法で虫を取り除いているのでしょう。

もし仮に、私自身が無農薬で野菜を生産し、虫がつかないようあの手この手で工夫したうえで収穫して販売するのだとしたら、こんな普通の野菜と同じ値段で売るなんて絶対いやだと思います。
ときどき独特のあのうすいえぐみを感じられる有機野菜もあるので、「表示に偽りあり」も混じっているのだろうと思います。

ヒトにはわからない

鳥のように本能が発達していないためか、食べてみないと本当に無農薬かどうかよくわからないことがあります。
ヒトにも鳥のような本能があれば、体によくなさそうなものがすぐにわかるのになあと思うと残念です。

究極で無農薬にこだわるのであれば自分で作るしかないのでしょうが、虫だらけになってしまいます。
体にいい物、アトピーを改善するものを手に入れるのは、難しいことだとしみじみ思います。