2017.07.06
どんどん食が細くなる長男。でもジャンクは食べたがり固執する
病院には通っていたものの、食物アレルギーについての知識をもっと深める方策を十分にとっていなかった長男の乳児期、離乳食は、育児書にのっとって生後3か月くらいには準備を始めました。
抗原度を示す表があることも全く知らなかったがために、いきなりおかゆ、ニンジンやかぼちゃのつぶしたものなど、育児書に従って与えてみました。
長男がひどい下痢を繰り返し、大量の軟便の示す「消化不良」も理解していないために、遅々として離乳が進まず、どんどん痩せていき、食が一向に太くならない小食の子どもに育っていきました。
かかりつけ医に栄養失調ではないかと相談するが鼻で笑われる
2才になっても体重が9キロほどしかなく、食は相変わらず細く、たべっこ動物ビスケット3枚を食べたらもう食事が入らない有様の長男なので、かかりつけ医に栄養失調ではないかと相談したところ、「イマドキ栄養失調で餓死なんてしません」とせせら笑われました。
その後10年以上して、育児放棄や虐待による栄養失調で餓死する子供が出始めたので、この後に相談した場合だったら、おそらく保健所か児童相談所が訪問してきたのではないかと思います。
周りに長男ほど痩せている子供もいなかったので、食べさせようと努力はしていたので、そのうち食も細くなるだろうと思っていました。
実際問題、離乳が明らかにこじれていた
実際問題として、今から思えば明らかに、このとき長男の離乳に失敗していました。
知識がなさすぎるため、食物アレルギーのある子供の消化できないものをせっせと与えてきて、食べてもおいしくないし具合も悪くなるから長男の食がどんどん細くなっていったのだと思います。
もっと抗原度の低い物から食べさせてみて、食べても具合が悪くならないものを増やし、食べて問題が起こる食べ物をもっと洗い出す必要がありました。
卵と牛乳は、医師の指示により完全除去していましたが、2歳のころには2次加工品はOKと言われていました。
つまりは、アレルギー体質そのものは大して強くないにもかかわらず、離乳に失敗していたことになります。
フェイクフードは作り甲斐がなかった
卵も牛乳も使わないグラタンとか、ケーキとか、小麦粉もエビも使っていないエビフライとか、遊びに来た友達が、「これ、どうやって作れるの?」と効くようなフェイクフードをたくさん作りましたが、長男はちらっと見るだけで食べてみようともしませんでした。
たとえばホワイトソースグラタンに見えるグラタンなど、苦心の作でしたが食べようともしません。
非常に憤慨しましたが、息子にしてみれば「食べてはいけない牛乳やヨーグルトに似ている外観そのものが怖かった」のかもしれません。
冒険してみればいいのにと思うのは親の勝手でした。変わったものをおいしそうだなと思って口にしてみて、親から見たら食が進まない程度に見えても、本人にしてみれば、ひどい目に合ったとしかいえないことが何度もあったに違いありません。
自然に食に対して、冒険心もおいしそうと思う気持ちも少なくなってきたのではないかと思います。
苦労したのに、と憤慨されても、本人にしてみれば怖くて食べれないだけで、いい迷惑、恩着せがましいことだったに違いないと思います。
卵牛乳が主たるアレルゲンだとしても
実際、何が食べられて何がダメなのか、食べさせてみないとわからないことが多くあります。
卵牛乳など、食べると即危ないものはあらかじめ除いておくのは当たり前にしても、小さいと、共通抗原性からアウトになりやすいから、避けて当然と思っているものも、これは大丈夫と言ったじゃないかと言われてしまうこともあるので、他人様にアレルギー体質の強い子供の食事を任せるのはとても危険だと思っています。
よく使われてしまうのが豆乳で、火が完全に入っている豆腐などは大丈夫でも、生の豆乳や汲み豆腐などは避けた方がいいと思っていますが、「火が通っていれば大丈夫」の火をかなりゆるくてもOKと取られてしまうことがあるので、怖いと思います。
最近、卵も牛乳も使っていない、アレルギー対策されたフェイクフードも市販され始めてきました。
しかし、相手がどの程度食物アレルギーに対して知識があるのかは分かりません。
「ノンエッグ」と書いてありながら、普通のマヨネーズと同じラインで製造しているフェイクマヨネーズ。
添加物てんこ盛りで、豆乳そのものの火どおりがどの程度かはっきりしない豆乳を使った上に、普通の生産ラインで作られているフェイク生クリームなど。
アレルギーがかなり軽減したり、アレルギー体質が弱い子向けの食品も多く、フェイクのエビフライやグラタンなどに至ると、自分の子どもには合わないものが混じっていないか心配で危なっかしくて信用ならないと思っています。
しかし子供は市販品・ジャンクが食べたい
テレビCMで盛んに流されている食べ物情報。アトピー児でなくても、お母さんが、体に良くないから市販品は一切与えず育てた子供など、ジャンクに固執する傾向があります。
長男がもらったスナック菓子を抱え込んで放さなかったことがありました。その話をすると、「わかる、うちの子にもやられた」という話をする人は、市販品を与えず手をかけて育てた人に多く見られます。
食べたいのに食べられない。この機会を逃したら二度と食べさせてもらえないと思うのでしょう。
私は、ジャンクフードは、心に栄養を与えると考えるようにしています。みなと同じものが食べられたという気持ちを大事にしたいと思います。
もちろん、体には合いません。アナフィラキシーショックを起こしたり、深刻な状態に陥るものは断固として取り上げますが、そうでなければ食べるのも好きになるのもいいのではないかと思います。
「ウチの息子の舌は、そんなにバカじゃない!」と自分に言い聞かせてきましたが、10代にもなれば、「ジャンクはおいしくない」と、どの子も自分から言い出すようになりました。
理由なくダメと言われると食べて見たくなるのは大人も子供も同じかもしれません。アトピーだからは理由としてはあいまいすぎるのだと思います。
子どもの舌を信じるのことも必要だと思いました。
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