アトピーの種類を知ろう

アトピー性皮膚炎（アトピー）は、通常ひどい痒みを伴う病気であり、膝や肘のくぼみの湿疹や喘息持ちであったり、冬に悪化するなどの特徴があります。

アトピー性皮膚炎の発生機序

アトピー性皮膚炎の発生機序としては表皮のバリア機能が破綻してしまうことによって生じると考えられています。

他には、血中のIgEが高値になることも特徴として挙げられます。

また、アトピーの種類としては、年齢での分類や、原因での分類などがあります。

アトピーの種類：年齢での分類

年齢で種類を分ける場合には、大きく子どもと成人で分けられます。

乳幼児期では、まず初期に頭部や顔面に紅斑（毛細血管拡張などが原因で皮膚表面に発赤を伴った状態）や鱗屑（皮膚の表面の角質細胞が、細かくはがれ落ちた状態）、漿液性丘疹（水泡の様になり酷い痒みを伴う状態）などがみられます。

このような痒みや紅斑などが、成人になるにしたがって肘や膝のくぼみ、首周りなどが中心となり、次第に全身へと広がる場合もあります。

また、アトピー性皮膚炎の診断方法として、白色皮膚描記症があります。

これは、先端がなめらかなもので皮膚をこすったときに、こすった部分に一致して皮膚の色が蒼白となる現象のことです。

アトピーの種類：原因での分類

また、他のアトピーの種類の分類としては原因によるものが挙げられます。

原因は多く分けて、内因性のものと外因性のものに分けられます。

内因性のものとしては、遺伝的な要因やアレルギーによるものがあります。

遺伝的な要因としては、先ほど述べたIgE抗体において、これを結合させる受容体や、サイトカインのうち、アレルギーの炎症に関与するものの遺伝子が集中していることが原因と考えられています。

一方、外因性のものとしては、刺激物によるダメージが考えられています。

これには、化学物質による刺激やウイルスや細菌による刺激、物理的刺激など様々なものが挙げられます。

また、この内因性によるものと外因性によるものの両方が原因となっていることもあります。

アトピー性皮膚炎の治療と合併症

これらのアトピー性皮膚炎による治療ですが、基本的にはステロイド外用による治療が第一となります。

他には外因性によるものが原因として考えられる場合には、そのような刺激物にさらされないように気をつけることが大事になってきます。

また、アトピー性皮膚炎の合併症として紅皮症が挙げられます。

紅皮症は様々な皮膚疾患に続発して全身にびまん性の潮紅に加えて多量の鱗屑がみられる状態であり、特に高齢の男性によくみられます。

症状について何が原因かを確認する上でも、まずは専門の医療機関を受診してみましょう。